はじめまして。ORIMEプロデューサーのYU-SUKEです。
2026年6月、ORIMEという恋活・婚活のマッチングサービスを立ち上げました。独身の男女が4日間にわたり、ゲームをしたり、話したり、一緒に出かけたり。そんな体験を通じて、人柄で出会ってもらうプログラムをつくっています。
こう書くと、なんだか楽しそうな仕事に聞こえるかもしれません。実際、とても楽しいです。
ただ、40人が参加する4日間のプログラムを一から企画・運営するのは、想像以上に大変でした。会場探し、企画、集客、ルールづくり、当日の進行……考えることは山ほどあります。
それでも、なぜこんなことを始めたのか。初回のボヤキということで、少し自分の話をさせてください。
仕組みをつくる仕事をしてきました
これまでは省庁の外郭団体、経営コンサルティング会社、事業会社などで働いてきました。BtoBのマッチング支援、経営支援、戦略コンサルティング、事業開発、システム開発の推進、サービスの企画・改善。仕事内容はさまざまですが、共通していたのは、課題を見つけて仕組みを考え、形にしていくことです。
最後に勤めた事業会社では、婚活領域のプロダクトマネジメントを担当していました。ただ、出会いに関する事業をつくりたいと思ったのは、もっと前のこと。話は2013年までさかのぼります。
始まりは、自分自身の恋活・婚活
当時、私自身も独身で、街コンや婚活バスツアーなど、さまざまな出会いの場に参加していました。そこで感じたのが、「数時間の交流で相手の人柄を知るのは難しい」ということ。
初対面では好印象だったのに、後日会うと印象が違うこともあります。反対に、最初は目立たなくても、時間をかけるほど魅力が伝わる人もいる。真剣に相手を探すほど、短時間で人柄を知る難しさを感じていました。
学生の頃に見た「あいのり」の記憶
学生の頃、テレビ番組『あいのり』を見ながら、「自分も参加してみたいなあ」と考えていました。一緒に旅をして、少しずつ相手を知っていく。そんな出会い方に憧れていたんだと思います。
もちろん、顔を出して長期間旅に参加するなんて、現実には簡単ではありません。
でも、自分が恋活・婚活を経験したとき、ふと思い出したんです。もっと気軽に参加できる『あいのり』のような場があれば、人柄を知る時間をつくれるのではないか。
ないなら、自分でつくってみようか。これがORIMEの原型でした。
構想から実現まで、13年
とはいえ、当時の私には構想を事業にする力も、実現に向けて動かす力も足りませんでした。ある方に考えを説明したところ、「ロジカルさが足りない」と一蹴されたこともあります。なかなか手厳しい。
後にロジカルさを鍛えようとコンサルティング会社に転職したのですが、その話はまた別の機会に。
すぐに事業開始はできなくても、構想はずっと頭の片隅にありました。自分の経験を書き留め、飲みの席で意見を交わし、仕事で学んだことを取り入れながら、少しずつ考えを更新していきました。
出会いは便利に。その裏側で
その間に、マッチングアプリが広く普及しました。スマートフォン一つで、これまで接点のなかった相手とも出会える。本当に便利な仕組みです。
ただ、その一方で気になったのは、短時間では伝わらない魅力を持つ人ほど、評価されにくくなっているのではないかということ。
初対面では口数が少なくても、親しくなると面白い人。自己アピールは苦手でも、周囲に自然と気を配れる人。一緒に過ごすうちに誠実さが伝わってくる人。そんな魅力は、写真やプロフィール、短い会話だけでは伝わりきりません。
もちろん、アプリが合う人もたくさんいます。だからこそ、それとは違う出会い方も選べる社会にしたいと思いました。
さらにコロナ禍を経て、オンラインでできることが増えました。同時に、同じ場所で笑ったり、ちょっとしたトラブルに一緒に向き合ったりする時間の価値も、改めて感じました。
便利な時代だからこそ、あえて時間をかけて人柄を知る。長年の構想は、少しずつ確信に変わっていきました。
そして、40人が集まった
2026年10月、ORIME初のβプログラムを開催しました。参加したのは30代の男女40名。4週間にわたり、さまざまな体験を重ねてもらいました。
もちろん、すべてが計画どおりに進んだわけではありません。説明が伝わらなかったり、進行が遅れたり。机上では気づけなかった課題も、色々見つかりました。
それでも、最初は緊張していた皆さんが自然に会話するようになり、ゲームに本気になって笑い合い、誰かのさりげない気遣いに別の誰かが気づいている。そんな光景を目にするたびに、この仕事を始めてよかったと思いました。
参加者からは、「人柄から相手を見るという点をまさに体現しているプログラムだと感じました」「こういう出会い方をずっと探していた」「人生においてとても素敵な時間になりました」といった嬉しい言葉をたくさんいただきました。ほかの声も、いずれ別の記事でご紹介したいと思います。
「人柄で出会う」という考えは、単なる理想論ではなかったのかもしれない。そう感じられた4週間でした。
最初の40人の皆さんへ心からの感謝を
立ち上がったばかりの会社が始めた、聞いたこともないサービス。正直、少し怪しく見えたかもしれません。
そんな中で、ORIMEの可能性を信じ、勇気を出して参加を決めてくださったこと。慣れないプログラムにも真剣に向き合い、4週間を一緒に過ごしてくださったこと。そして、運営の至らない部分もあった中で、たくさんの率直な意見や温かい言葉を届けてくださったこと。
本当に、感謝してもしきれません。
私は13年間、この事業のことを考えてきました。頭の中で何度もプログラムを組み立て、参加者が交流する姿を想像し、どうすれば人柄で出会えるのかを考えてきました。でも、それはあくまで私の頭の中にある構想でしかありませんでした。どれだけ緻密に設計しても、実際に参加してくれる人がいなければ、ORIMEは存在しないも同然です。
参加者の皆さんが集まり、言葉を交わし、一緒に笑い、ときには悩みながら、一つひとつのプログラムに向き合ってくれた。その瞬間に初めて、ORIMEは私の構想を離れ、現実のものになりました。
ORIMEを初めて実在するものとして形にしてくれたのは、ほかでもない、この40人の皆さんです。
13年間の構想を実現できたのは、皆さんの協力があったからこそ。これからORIMEがどれだけ成長しても、この最初の4週間と、勇気を出して参加してくださった皆さんへの感謝を、大切にしていきたいと思います。
なぜ「プロデューサーのボヤキ」なのか
企業の公式サイトなら、「代表メッセージ」や「ビジョン」を立派に語るものかもしれません。
でも、人柄を大切にするサービスなのに、運営する人間の人柄が見えないのも、おかしな話です。参加者からも「誰が運営しているのか気になる」という声をいただきました。
だったら、うまくいったことだけでなく、失敗や悩みも含めてお伝えしていこう。そんな思いで、このカテゴリーをつくりました。もちろん、参加者のプライバシーに関わることは書けませんが、サービスづくりの裏側を、ときどきお届けできればと思っています。
最後に、少しだけ真面目な話
私がORIMEで実現したいのは、単にカップルの数を増やすことだけではありません。
もちろん、素敵な相手と出会い、交際につながってくれたら、これほどうれしいことはありません。でも、たとえ今回のプログラムで恋人ができなかったとしても、
「こんな人の魅力もあるんだ」
「自分はこういう人といると心地いいんだな」
「もう少し、自分から話しかけてみよう」
そんな発見を持ち帰ってもらえたなら、それにも価値があると思っています。
恋愛は、誰かを選ぶことでもありますが、自分自身を知ることでもあるはずです。そして、人柄というものは、生まれ持った性格だけで決まるものではなく、日々の振る舞いや他者への接し方の積み重ねでもあると思います。ORIMEで過ごした時間が、誰かのこれからの人生に、ほんの少しでもよい影響を与えられたら。そんなサービスに育てていきたいです。
……と、初回からずいぶん真面目な話になってしまいました。
次回はもう少し気楽にボヤこうと思います。
これからどうぞ、よろしくお願いします。
ORIMEプロデューサー YU-SUKE

